巨人の岡本和真内野手（２２）が、今季１５号ソロを放った。４点を追う４回先頭。和田の１４０キロ直球を仕留め、バックスクリーンまで打球を運んだ。これで交流戦に入ってから６本目となり、３点差に迫った。

　ヤンキースＧＭ付特別アドバイザーの松井秀喜氏（４５）が２２日（日本時間２３日）、米ペンシルベニア州スクラントンのＰＮＣフィールドで、１０〜１２歳の現地の小学生約４０人を対象とした野球教室を行った。かつて巨人の４番として打線の中軸を担った“ゴジラ”は、今季ここまでやや苦しむ若き４番・岡本和真内野手（２２）にエールを送った。
　プロ４年目だった昨季、史上最年少で打率３割、３０本塁打、１００打点をクリアした岡本。６月から４番に座ると、安定した成績を残して、一気にブレイクした。だが、４番として開幕した今季は打率が２割台中盤にとどまるなど、他球団からのマークもきつくなり、一時は「４番降格」も味わった。
　成績だけを見ると、４番としての“２年目のジンクス”にぶつかっているようにも見えるが、４７０試合で巨人の４番に座った松井氏の見解は違った。

　「（岡本は）５年目でしょ、まだ。十分ですよ。自分の５年目の時を考えたら僕はまだ４番打ってないですよ。まだ落合さんとか、清原さんがいて、僕は３番でのびのびやっていたので。彼はこの歳でその重圧を背負ってやっているのでね。彼にしか分からない苦しさはあると思いますね」
　松井氏は３年目の８月に初めて４番に座った。だが４年目は落合、５年目は清原に４番を譲り、３番が主戦場。４番を完全に自らの定位置としたのは８年目だった。伝統ある巨人軍の打線の中軸。背負う重圧がどれほど大きいか分かっているからこそ、思いやった。
　１６年春季キャンプでは臨時コーチを務めて、２年目の岡本を指導。個別指導はなかったが、打撃フォームなどを解説し、目立った選手の１人に名前を挙げた。１８年キャンプでは連日マンツーマン指導を行うなど、常に気にかけてきた存在だった。

打ったのはストレート。負けている場面で何とか塁に出ようと打席に入りました。いいスイングができました。反撃したいですね

　４点を追う４回先頭。岡本が「そこまで初球はあまり打てていなかったので思い切っていこうと思っていました」という言葉通り、和田の初球、１４０キロ直球を仕留め、バックスクリーンへ４戦ぶりとなる１５号ソロをたたき込んだ。
　交流戦開幕戦となった４日の楽天戦（楽天生命）で、２年越しで１４４試合守っていた４番の座を外れたが、そこから３戦連続マルチ安打を放ち、７日のロッテ戦（東京Ｄ）から“定位置”に復帰。原監督も「だいぶ存在感も出てきたし、さらにというところでしょうね」と評価するなど、交流戦１８試合で６本塁打をマークし復調を遂げた。
　チームはあと一歩で交流戦優勝を逃した。「うまく打てたんですけど、負けちゃったのであんまり意味がないかなと思う」と振り返ったが、リーグ戦は首位で再開する。歓喜の瞬間を迎えるまで、４番としてチームの勝利に貢献する。

「マイナビオールスターゲーム２０１９」（７月１２日・東京Ｄ、１３日・甲子園）のファン投票の最終結果が２４日、発表された。
　巨人の岡本和真内野手（２２）はファン投票で２年連続２度目の選出となり「まさか自分が２年連続で選んで頂けるとは思ってもいなかったので、すごく感謝しています」と、満面の笑みを浮かべた。
　初出場となった昨年は、第１戦に「８番・一塁」でフル出場したが、ホロ苦の４打数無安打。第２戦は途中出場で１打数無安打。まだ球宴で安打が出ていない。「まだ僕はオールスターでヒットを打っていないので、何とか１本誰かから打てるように頑張ります」と気合十分だ。

　ヤンキースＧＭ付特別アドバイザーの松井秀喜氏（４５）が１６、１８年に春季キャンプで指導したことのある岡本にエールを送った。通算４７０試合、巨人の４番に座った松井氏は「自分の５年目の時を考えたら僕はまだ４番打ってないですよ。まだ落合さんとか清原さんがいて、僕は３番でのびのびやっていたので。彼はこの年でその重圧を背負ってやっているのでね」。松井氏は３年目の８月に初めて４番に座るも、完全に定位置としたのはプロ入り８年目。重圧がどれほど大きいか分かっているからこそ、思いやった。

　巨人の岡本和真内野手（２２）が２８日、リーグ戦再開となる２９日からのヤクルト２連戦（秋田）で“タイトル伝説”に挑む。過去「こまちスタジアム」ではラミレス、バレンティンら多くの選手が本塁打を放ち、その年に個人タイトルを獲得した歴史がある。岡本は「名前を刻めるように頑張ります」と意欲を示した。また初戦に先発する山口俊は昨夏甲子園で“金農旋風”を巻き起こした吉田輝星（日本ハム）の地元で必勝を誓った。
　予行演習完了とばかりに、岡本のバットから放たれた打球はバックスクリーンへ吸い込まれた。こまちスタジアムで行われた全体練習でのフリー打撃。最後の１球を自慢のパワーでスタンドまで運ぶと、気持ちよさそうに汗を拭った。首位で迎えるリーグ戦再開に向けて「まずはチームがしっかり勝てるように頑張りたいです」と意気込んだ。
　こまちスタジアムでは過去、０３、０７年にラミレス（ヤクルト）、１３年にはバレンティン（ヤクルト）、ブランコ（ＤｅＮＡ）、１５年には山田哲（ヤクルト）ら強打者たちが本塁打を放っているが、この地での一発がシーズンでの個人タイトル獲得の足がかりとなったという伝説が残る。

　その事実を伝え聞いた岡本は「そうなんですか？　そこに自分の名前も刻めるように頑張ります」と意欲十分。現在、本塁打はリーグ首位のＤｅＮＡ・ソトに８本差の１５本、４４打点は首位のヤクルト・村上に１１差をつけられているが、交流戦では１８試合で６本塁打と状態は上向き。勝利に導く一本を積み重ね、ここから巻き返していくつもりだ。
　また、巨人の選手では１４年の長野、アンダーソン以来、本塁打はない。巨人の４番としても初の秋田での一発へ期待も大きいが、「どこの球場でも打てるに越したことはないですが、秋田で打てたらうれしいですね」と背番号２５。チームを勢い付ける放物線が、若き大砲の初の勲章にもつながるはずだ。

見慣れない選手が捕手のフル装備
捕球→ステップの練習
フットワーク？下半身強化？